睡眠薬はどれだけの種類・分類があるの?

睡眠薬はどれだけの種類・分類があるの?

医療用医薬品としての睡眠薬は、

  1. バルビツール酸系
  2. 非バルビツール酸系
  3. ベンゾジアゼピン系
  4. 非ベンゾジアゼピン系
  5. メラトニン受容体作動薬

に大別されます。

 

このうちメラトニン受容体作動薬以外は、どれもGABAA受容体への作用を介して睡眠作用をもたらします。

 

バルビツール酸系および非バルビツール酸系睡眠薬を高用量服用すると、呼吸抑制などの重大な副作用のために死亡の危険性が生じます。

 

一方、ベンゾジアゼピン系薬物の作用は、たとえ高用量服用時でも、過量服用による死亡のリスクは低く、安全性が高いです。

 

そのため、現在はベンゾジアゼピン系および非ベンゾジアゼピン系睡眠薬が主に使用されています。

睡眠薬は、消失半減期により

  1. 超短時間作用型(2~5時間)
  2. 短時間作用型(6~10時間)
  3. 中間作用型(20~30時間)
  4. 長時間作用型(50~100時間)

に分類されます。

 

一般的には、不眠症状のタイプ(入眠障害・中途覚醒・早期覚醒)と、半減期およびそれに影響を与える患者背景(年齢、不安の強度、身体状況、相互作用を有する他の服薬状況)を勘案して薬剤を選択します。

 

睡眠構築への影響については、ベンゾジアゼピン系および非ベンゾジアゼピン系睡眠薬ともに入眠潜時を短縮し、中途覚醒時間を減らします。

 

もっとも大規模な比較試験では、開始4週時の主観的評価による治療反応率は、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬であるゾピクロン群がベンゾジアゼピン系睡眠薬であるトリアゾラム、フルニトラゼパム群を有意に上回っていました。

 

近年、エスゾピクロンやゾルピデムといった非ベンゾジアゼピン系睡眠薬を長期(6~12ヶ月)に服用しても効果が持続し(耐性が形成されず)、中断による反跳性不眠が少ない(身体依存が形成されにくい)ことが示されました。

 

バルビツール酸系および非バルビツール酸系睡眠薬と比べれば軽微ながら、ベンゾジアゼピン系睡眠薬は徐波睡眠やレム睡眠に抑制的に働きますが、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬はレム睡眠の抑制作用がほとんどなく徐波睡眠を増加させるなど、自然な睡眠構築を維持できるため、反跳性不眠を生じにくいと考えられます。

 

ベンゾジアゼピン系睡眠薬は鎮静催眠作用を担う受容体に加え、筋弛緩作用や抗不安作用に関与する受容体にも親和性があるため、反跳性不眠、失調、健忘などのリスクが高くなります。

 

非ベンゾジアゼピン系睡眠薬は受容体への高い選択性から筋弛緩作用が少なく、安全性においてベンゾジアゼピン系睡眠薬に優ることが示唆されています。

 

しかしながら、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬でもふらつきはベンゾジアゼピン系睡眠薬と同程度に認められることに注意すべきです。

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